商談でクロージングに失敗する原因と解決策

目次

商談でクロージングに失敗する原因と解決策

商談のクロージングに関する悩み
  • どうもうまく契約に結び付かない
  • クロージングで「検討します。」と言われたまま返事がない
  • どうすれば効果的なクロージングができるのか

最近、新規契約を目的とした商談を行っているが、以上のようなお悩みはありませんか?

実は、商談のクロージングとはただのプロセスにすぎないことをご存じでしょうか。

なぜなら、小手先の営業テクニックだけでは、顧客にとって中身のない商談となり、クロージングで良い結果を得られるはずがないからです。

本田
弊社は、戦略コンサルからマーケティングの実行支援を一貫して提供している会社です。

この記事では、1985年にアメリカで開発され現在はリクルートマネジメントソリューションズによって、日本でも認知されるようになった、FOCUS(商談スキル向上プログラム)による商談のポイントを徹底解説。

体系化されたプロセスにそった商談をすすめることにより、小手先の営業テクニックに頼っていた、これまでの商談スタイルが大きく変化します。

商談のクロージングとは?

クロージングとは、商談の最終段階で、意思決定してもらうプロセスのことを指します。

商談の終盤に「いかがですか?」と顧客へ意欲を確認したさいに、商談の過程がどれほどスムーズでも、クロージングがうまくいかなければ成果に繋がりません。

注意したいのが、クロージングがうまくいかないから、クロージングだけを改善すれば商談の成功確率が上がるのではなく、原因はクロージングの前段階にあるのです。

本田
クロージングがうまくいかない場合は、商談全体のプロセスを見直す必要もありますので、次章では失敗する主な原因について確認します。

商談が失敗するおもな3つの原因

商談が失敗したというのは、あくまで結果論にすぎませんが、原因はさまざまあります。

中でも多く見受けられる3つの原因を解説していきます。

商談が営業本位になっている

商談が営業本位になっているとは、顧客に対して売りたい気持ちが先行してしまい、提供する製品・サービスを一方的に説明・説得している状態のことです。

このような営業のやり方でも売れることはあります。

ただし、そのようなケースの多くは、そもそも商品がよくて、たまたま売れただけのことが多いのです。決して営業力があったわけではありません。

本田
失敗する商談に共通しているのは、お客様の立場に立てないことです。
顧客本位の商談スタイル 営業本位の商談スタイル
顧客の満足優先 実績を優先
解決策を提供 自社の製品・サービスを提供
相談にのる 説得する
長期的な取引 短期的な取引

顧客のニーズを正しく理解できていない

顧客のニーズと提供する製品・サービスにズレがあれば、最終的に顧客の満足度を引きだせません。

顧客の求めているニーズを明らかにできなければクロージングは控えておく必要があります。

ニーズは、顧客が言語化する顕在的なものだけとは限らず、潜在的なニーズを洗い出すことが重要です。

本田
潜在的なニーズを洗い出すには、顧客企業の担当者から本音を引き出す必要があります。

そもそも信頼を得られていない状態である

まずは商談の土台となる場づくりができていないと、いくらいい製品・サービスの提案であっても聞く耳をもっていただけない可能性があります。

本田
商談は人と人が執り行うものです。関係性が構築できたうえで商談をすすめてください。

できること・できないことはしっかり決めて、自分たちで対応できそうにない依頼はきちんと相手に伝えることも必要でしょう。

商談で失敗しないために商談全体を体系的に見直す

下記の図は商談の全体を体系的にまとめたものです。

各プロセスに応じて、商談を進める際に必要なスキルを解説していきます。

商談のプロセス 商談の環境を整える ニーズを明らかにする 最適な解決策をつくる 疑問や不安を解消する 解決策の実行を決める
必要なスキル ラポール GO-IN オプション提示 証明する IF
動機付け 提案する 検証する クローズ

商談の環境を整える

「ラポールのスキル」を試して、顧客の反応を見ることが必要です。

その反応で顧客のタイプを見極めて、ラポールのスキルを好まないと判断したならば、すぐに動機付けのスキルで商談の本題に入るようにします。

本田
「商談の動機付け」を通じて、顧客がこの提案は自分たちの問題を解決してくれそうだと感じれば、自然と雰囲気も打ち解けるでしょう。

ラポールのスキルとは

  • 関心を示す:顧客に対して、製品・サービスや企業文化などに関心があることを示します。
  • 共通の話題を出す:事前に情報収集を行い、時事的なネタや業界のことなどを話題にする。
  • ほめる:ただのお世辞なならないように、顧客企業の取り組みや売り上げなど、優れているポイントを素直に伝えます。

    商談の動機付けですべきこと

    • 想定されるニーズに触れる:事前に収集した情報により、顧客のニーズに関する仮説を立てます。
    • どのように役立てるか伝える:顧客へ具体的な実績やノウハウなど事例を用いて伝えます。

        ニーズを明らかにする

        顧客が自分のニーズをはっきりと認識していることは、あまり多くありません。

        顧客本位の営業スタイルでは、ニーズを把握するだけではなく、顧客も自身のニーズを認識し、整理できるような質問の仕方をする必要があるでしょう。

        本田
        そのために顧客に対する質問を内容によって4つに分類し、それらをうまく組み合わせることで、顧客のニーズの全体像を明確にしていきます。

        ニーズの全体像を把握

        顧客のニーズを知ることが成功の近道です。

        数あるニーズ察知の為の手法に「GO-INスキル」と呼ばれるものがあります。

        ニーズの全体像を理解するためには最適な手法です。

        概要(General)の質問 ニーズの背景、ありたい姿
        問題(Opportunity)の質問 抱えている問題、実現した要望
        影響(Impact)の質問 ニーズの重要性、優先順位
        意思(Necessity)の質問 ニーズ実現への意欲

        最適な解決策をつくる

        解決するために考えられる複数の方法を提示し、その中から1つの解決方法を顧客に選んでもらいます。

        次に、その方法に沿った具体策を提案し、顧客と一緒に最適な解決策を作成してください。

        提案する時に、製品・サービスが持つ特徴をいくら説明しても、顧客の心を動かすことがなかなかできません。

        それは製品・サービスの特徴=顧客のメリットという公式が成り立つものでは無いからです。

        本田
        説明に終始するのではなく、顧客側から見て、その特徴にどのようなメリットがあるのかという視点に置き換えて、伝えることを意識しましょう。

        オプション

        • ニーズの確認:顧客のニーズをどのように把握したのか伝え、整合の確認を行います。間違った解決方法を提示してしまうリスク回避です。
        • 複数の方法を提示する:顧客のニーズを満たすうえで、考えられる複数の解決策を提示します。
        • メリット・デメリットを説明する:顧客へ提示した複数の解決策のメリット・デメリットをそれぞれ説明したうえで、どれか選択してもらいます。

            提案する

            • 選択を指示する:顧客が選択した特定の解決方法に同意を示します。
            • 具体策を提案する:顧客が選択した解決方法に沿って、製品・サービスの具体的な提案を行います。
            • 具体策のメリットを説明する:提案した具体策がどのようなメリットをもたらすのか、わかりやすく説明します。

                  疑問や不安を解消する

                  顧客から疑問や反論が出てきたら、まずその内容を確認します。

                  それが間違った情報や不十分な情報に基づいているときは、正しい情報を提供してください。

                  また、顧客が解決策の限界や欠点を指摘しているときは、メリットがデメリットを上回ることも理解していただきます。

                  本田
                  顧客が疑問や反論を投げかけてくるのは、真剣に検討していることの表れです。しっかりと顧客の疑問や反論と向き合いましょう。

                  証明する

                  • 必要な情報を提供する:提案した解決策が最適かどうか、顧客が判断しやすいように、最大限の情報を提示します。
                  • あらためて提供するメリットを伝える:提供した情報がどのようなメリットを持つのか、提案時のメリットに補足を入れて伝えます。

                          検証す

                          • ニーズを再確認する:これまでの商談で、明らかになった顧客のニーズやその優先順位を再確認します。
                          • メリット・デメリットを比較する:顧客の指摘する欠点がもたらすデメリットと解決策がもたらすメリットを対比して、どちらを優先するか検討します。
                          • 結論を出す:顧客が指摘する欠点を考慮しても、解決策が顧客にとって最適であるという合意を得ます。

                                    解決策の実行を決める

                                    このプロセスで、もし妥当な理由がなく、顧客の意思決定が遅れるようであれば、決定を遅らせるデメリットと今すぐに決定するメリットを伝えてください。

                                    行動をすぐ起こすことが顧客にとって望ましいことを理解していただきます。

                                    本田
                                    そして顧客が解決策の実行を決定しやすくするために、営業担当ができること、顧客にやっていただくことを決めましょう。

                                    IF

                                    • 理由を確認する:顧客の意思決定が遅れていれば、理由を確認します。社内決裁や関係者との調整など、理由が妥当と思われる場合は次のタイミングを確認してください。
                                    • 決定が遅れることのデメリットを伝える:顧客の決定が遅れた場合にどのような不利益が発生するのかを伝えます。
                                    • いま決定することのメリットを伝える:顧客がいま決定したらどのように利益が発生するのかを伝えます。

                                                クローズ

                                                • 感謝を表す:顧客が提案した解決策に納得してもらえたら、素直に感謝の気持ちを伝えます。
                                                • 次の行動を促す:導入準備など、次の行動を起こしてうらうように依頼します。

                                                              まとめ

                                                              いかがでしたでしょうか。商談で失敗する原因から対策を立てて、成果に結びつけるFOCUS(商談スキル向上プログラム)のポイントを解説しました。

                                                              参照元:2022年版中小企業白書の三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)「小規模事業者の地域での連携や課題解決への取組に関する調査」では、事業の見直しを行う際に、多数が「新たな取引先が生まれた」「既存取引先との関係性の強化につながった」と回答しています。

                                                              本田
                                                              事業の見直しをはかり、顧客開拓に期待をしたい場合は、支援機関へ相談してみると良いかもしれません。

                                                              ●メルマガ登録で【超有料級】の限定コンテンツをプレゼント

                                                              メルマガ登録いただいた方は、限定コンテンツをすべて無料で視聴することが可能です。

                                                              ぜひ、メルマガに、登録いただいて、コンテンツをご覧ください。

                                                              ▼メルマガ登録を、ご希望の方はコチラ▼

                                                               

                                                              よかったらシェアしてね!
                                                              • URLをコピーしました!
                                                              • URLをコピーしました!

                                                              この記事を書いた人

                                                              1989年生まれ。福島県出身。WS INTERNATIONAL株式会社・代表取締役CEO。クレバー事業・最高責任者。マーケター。戦略家。セールスコピーライター。ダイレクトレスポンスマーケティングを駆使して広告費ROI 1000%を生み出すなど数々の新規事業立ち上げ、200社以上のリブランディング等のマーケティング支援経験が持つ。

                                                              コメント

                                                              コメントする

                                                              目次